健康に良いとされる野菜でも、その調理方法によっては大切な栄養素を逃してしまっていることも。各栄養素の特徴を知ることで、野菜の恩恵をそのまま私たちの体内に受け取れます。賢く調理して美味しく栄養を摂取しましょう。
ジャガイモにはビタミンCが多く含まれていますが、皮をむいたり細かく刻んで炒めると、その半分近くが失われてしまいます。鉄則は皮をむかないまま水から茹でること!皮が血管の酸化を防ぐポリフェノール「クロロゲン酸」や、浮腫みを穏やかにするカリウムをジャガイモの中にキープしてくれます。沸騰したお湯はジャガイモの外側のでんぷんとくっついて肥大化するので、細胞を破壊して栄養素が流れ出る原因になります。
緑黄色野菜のニンジンは、野菜スティックなど生で食べる機会も多いですが、断然おすすめなのが炒めて油と一緒に摂取することです。ニンジンに含まれるβカロテンは体内でビタミンAに変わり、免疫力の向上に役立ちます。ビタミンAは油に溶ける脂溶性ビタミンなので、βカロテンを生で摂取するとほとんど水分で構成される人間の体内では8%しか吸収されません。野菜炒めや天ぷらなどでニンジンを食べると、その吸収率はなんと70%までにアップ!